デパスの代替品として多くの抗不安薬ユーザーから注目を集めているバスピン。
バスピンも他の薬と同じように副作用があります。
めまい、頭痛、吐き気、神経質、知覚異常など。
幻覚、セロトニン症候群、発作など。
本記事では特に感じやすいといわれている吐き気やめまいについて、また飲むうえで知っておきたい重篤な副作用について紹介していきます。
海外製の薬を飲む時には、医師に相談できないため不安に感じている人もいるはず。
そんな人はしっかりと服用する前に、バスピンの副作用について把握しておきましょう!
吐き気を感じるのはなぜ?
バスピンを飲んでから吐き気を感じるのは、バスピンの作用で胃腸内にあるセロトニンが刺激されるからです。
バスピンは脳内にあるセロトニンという物質の濃度を高めるように働きます。
幸せホルモンと呼ばれているセロトニンですが、大半の人が「脳内にしかない物質」と勘違いしています。
実は、セロトニンは90%以上の割合で胃に存在しており、脳内にあるセロトニンはたったの10%ほど。
その10%でノルアドレナリンやドーパミンといった物質の脳内バランスを保っているのです。
しかし、バスピンを飲んだ後は故意的にセロトニンの濃度を高めようとするため、胃の中にあるセロトニンが刺激されます。
セロトニンがバスピンによって刺激されると、胃がバスピンを異物な存在とみなして排除しようとします。
すると、そのまま脳に繋がっている神経を通して嘔吐中枢を刺激。
その際に生じるのが吐き気です。
バスピンを飲んだ後、脳内だけのセロトニンに作用をしてくれれば、吐き気を催すことはありません。
ただ、バスピンのような内服薬はどうしても血管や神経を通して体内中を駆け巡ります。
そのため、胃の中にあるセロトニンが刺激されて吐き気を感じてしまうのです。
特に、バスピンは効果が穏やかに現れる薬。
最低でも4週間かかるといわれていて、それまでは毎日飲む必要があります。
そのため初めて飲む人は、バスピンの作用に身体が慣れておらず吐き気を催しやすいといわれているのです。
ふらふらするのはなぜ?
バスピンの副作用には、めまいやふらふら感があります。
これは脳内をリラックス状態に持っていく作用があるから。
バスピンは抗不安薬としての作用がありますが、このふらふら感を利用して睡眠薬として飲んでいる人もいます。
身体がふらふらする副作用は頻繁に起こるとは言い切れませんが、めまいを感じた場合は車の運転や危険を伴う機械の操作をしないほうが良いといえます。
「バスピン 太る」の真相
「バスピン 副作用」と検索すると「バスピン 太る」という検索語が出てきます。
抗不安薬を飲むと太るというのは有名な話ですが、バスピンも例外ではないようです。
輸入薬でもっともドロドロに眠れるのがバスピンだったと思う
個人的に太る感じがしたからやめたけど— YUKIA (@yukia187) September 26, 2020
実は医学的観点からみると抗不安薬を飲んだ後に太るのは、状態が安定してきている証拠ともいえるといわれています。
バスピンを飲むと不安障害や抑うつ感が晴れて、気持ちが落ち着きます。
その際に、食欲が増進していつもより食べ過ぎる。
このような生活を繰り返していくことで、体重が増加していくのです。
これはバスピンに限った話ではなく、作用が似ているデパスや他の抗不安薬・抗うつ薬でも同じことがいえます。
ただ、抗不安薬=必ず太るとは言い切れません。またバスピンの有効成分であるブスピロンの副作用にも体重増加の項目はありません。
体重増加の副作用は個人差があるので、あまり過度に心配しないようにしましょう。
バスピンの重い副作用をチェック
バスピンには、幻覚やセロトニン症候群といった重い副作用があります。
幻覚とは、実際にそこには存在しないものが見えたり聞こえたりする症状のことです。
亡くなったはずの友人や家族の幻覚を見たりする場合もあれば、動物が見えたりするケースもあります。
セロトニン症候群は、脳内にあるセロトニンが過剰になっている状態です。
主に体温の上昇や緊張や緩和の繰り返し、興奮、錯乱といった症状を誘発します。
バスピンを飲んでいる期間中に、幻覚やセロトニン症候群のような症状が発現した場合はすぐに医療機関へかかることをオススメします。
バスピンは依存しにくい薬?
「抗不安薬は危険な薬なのでは?」と思っている人もいるはず。
実際、作用が似ているデパスは依存性と副作用が強く、向精神薬に指定され通販では購入できなくなってしまいました。
では、バスピンも同じように依存性が高い薬なのでしょうか?
バスピンはデパスと違って脳だけに作用します。デパスは脳と身体にも作用する薬のため、その分依存性や副作用が強いのです。
また即効性に特化しているデパスとは違って、緩やかに効果を発揮。
その分副作用や依存性を軽減されており、ゆっくりと減薬をしていけば強い離脱性も感じずに治療を終えることが可能といわれています。
依存性や離脱性に関しては判断が難しいところも多く、完全に「依存性や離脱性ありません!」とは言い切れないのが現状。
しかし、デパスの代替品といわれている抗不安薬の中では比較的安心して服用できる医薬品といえます。